モジュール紹介
今回は自作のモジュールとしては6作目、
VCFでは2作目となる4pole VCF+AGC+VCA 閃風 をご紹介します。
(紹介する日付が前後してしまいますが…)
このモジュールではVCF,AGC,VCAの3要素をできるだけコンパクトなサイズに収めつつ
内部パッチングを駆使して少ないパッチケーブルでも接続が可能なように設計しました。
結果として12hpというサイズで、最小2本のパッチケーブルで構成可能なモジュールになりました。
また見た目としてもパネル基板の銅箔剥きによる文字の表記やレジスト抜き、
銅箔抜きによるPCBの透過で下部基板のLEDのインジゲーターを再現するなど実施しました。
写真では大変分かりづらいですが閃風の文字やVCA LEVELの文字などほぼすべての文字がレジスト抜きにより銀色の文字となっています。
VCFセクションはV13700チップを用いた完全アナログの4次のローパスフィルターVCFになります。
VCFカスタムチップは使用しておらずディスクリートの回路で構成されており、出音にオリジナリティがあります。
入力は3系統まで可能です。
ローパスフィルターの特性は-12 or -24dB/oct から選択できます。
レゾナンスを最大にしても発振させることでオシレーターとしても使えます。
AGCとはAuto Gain Controlの略です。
AGCセクションには過大入力の信号を小さく圧縮する効果があり、AGC amountツマミを回すことで大きい信号にリミッターをかけることができます。
小さい信号については影響しないため信号レベルの均一化が狙えます。
VCF発信波形のレベルが大きすぎる場合に役に立ちます。
AGCが効いているとLEDが点灯します。
VCAセクションはOTAを用いたアナログVCAです。
出力段にはコンデンサを通過して音声が出力されるためDCはカットされますのでそのままライン出力として扱えます。
またパネルに表示されている矢印は内部で接続されていることを示してます。
具体的にはVCF audio out→AGC audio in、AGC audio out →VCA audio in は内部接続しているので
VCF Audio in に信号を入れると他のケーブルは不要でVCA audio outから信号を出力できます。
逆にAGC audio inまたはVCA audio in にジャックを挿入することで内部接続が解除され、
VCF,AGC,VCAそれぞれを個別のモジュールとして使うこともできます。
動作紹介
Twitterに上げた雑な動画ですが閃風の音が良く分かると思います。
自作シンセを演奏してみた
— レック@lleqpue9 自作モジュラーシンセをつくる人 (@lleqpue9) October 20, 2023
VCF+AGC+VCA 閃風
カメラの画像がぼやける。
DAWでドラムマシンをならしつつ、ちょいリバーブを入れた。 pic.twitter.com/UNUbfXHWGn
常にAGCのLEDは点灯しっぱなしという…。
途中からLFOでカットオフを制御してます。
中々素直に動くVCFでカットオフを絞ると音が消えてくれます。
VCAもミックスされているのでこれ一台あればオシレーターの後段は何もいらないですね!
ミキサーのコンプとリバーブだけで十分じゃないでしょうか?
製品スペック
入力端子:
VCF Audio Input x3
Cutoff Freq CV input
AGC (Auto Gain Control) Audio input
VCA CV input
VCA Audio input
出力端子:
VCF Audio output
AGC (Auto Gain Control) output
VCA Audio output
つまみ:
CUTOFF
RESONANCE
AGC amount
VCA LEVEL
+12V : 95mA / -12V : 75mA
サイズ 12hp
60.6 ×128.5 x 45 [mm]
下記のフリマサイトで販売をしているので良ければ購入をお願いします。