モジュール紹介
今回は自作モジュール9作目、アナログシーケンサです。
モデル名は隼風(はやかぜ)です。
アナログのためピッチのクォンタイズはありませんが、外部のGATE信号とCV信号を使って変調するのがコンセプトです。
白いパネルに黒シルクのパネル基板で設計しました。
レジスト剥きの文字は銀色なので写真ではわかりづらいですね。
設計したときのCAD画像を下記に貼り付けておきます。
今回はアナログシーケンサということでシーケンサは鳥の一種であるハヤブサ(隼)からネームを取って隼風(はやかぜ)と命名しました。
動作紹介
Gate Mod IN:Gate信号を入力する
Gate入力すると下のLEDが点灯しシーケンサのステップが1つ進む。
Gate-IN端子とは別のGate信号を入れることで変拍子やスウィングのようなステップ進行が可能となる。
Gate-INの信号との違いはSTART/STOPの状態に関わらず常にGATE信号を受けるとステップが進む。
Gate-IN:Gate信号を入力する端子。
ジャックを挿入すると内部のTEMPOツマミで設定した内部クロックは無視される。
Gate入力すると下のLEDが点灯する。
Gate入力することでシーケンサのステップが1つ進む。
CV OUT : CV信号を出力する。(0~5[V])
GATE OUT : Gate信号を出力する(0~5[V])
Gate信号はGate-IN、Gate Mod INの信号をミックスした出力が出ていく。信号が出力されるとLEDが点灯する。
START/STOP:
シーケンサの再生、停止ボタン
RESET:
RESETボタンを押すことでシーケンスが最初(右上のステップ)に戻る
CV MOD IN:CV信号を入力する。
外部からCV信号を入れることで各ステップのCV電圧に加算される。
加算後のCV電圧は0-5[V]の範囲となる。
Gate-Inv/Noninvスイッチ:
ゲート入力信号を論理反転する。
S-TrigとV-Trigの切り替えを行う。
4x4 ステップ:
16個のステップに対応するツマミ。ツマミの位置に応じたCV電圧が出力される。
Fall Down Seq/Slide Seq切り替えスイッチ:
スイッチの組み合わせでシーケンサのステップの進み方を変える事が出来る。
Forward /Backward切り替えスイッチ:
シーケンサの進む方向を順方向、逆方向で切り替えられる。
CV LEVEL:全体的なCV電圧を変化させる。
右側の4x4のボリュームつまみの位置に応じたCV電圧を出力します。
ツマミの直上にある赤LEDが点灯した個所が出力されるつまみのCV電圧です。
トグルスイッチ「Slide Sequence」「Fall Down Sequence」「Forward/Backward」のスイッチを切り替えることでシーケンサの進み方を変えることができます。
下記のデモ動画が分かりやすいと思います。
アナログシーケンサ隼風で演奏動画その1
— レック@lleqpue9 自作モジュラーシンセをつくる人 (@lleqpue9) December 2, 2023
4x4のツマミを回してCVを変化させ、つまみの上が赤く光るとそのCVが出力される。
シーケンスは上から順番に右方向に走る。
トグルスイッチをパシパシ切り替えることでパターンのシーケンスが縦方向に走ったり、上方向や左方向に走り方を変えることができる。 pic.twitter.com/pZdbiWOCgB
動画の最初でTEMPO つまみをいじることでシーケンサの速さを設定しています。
動画の後半でCV LEVELつまみを回しています。
これはシーケンサ全体の電圧レベルをコントロールできるツマミです。
Gate-IN端子にGate信号を入力すると直下のLEDが点灯しGate入力することでシーケンサのステップが1つ進みます。
Gate IN端子にジャックが挿入されるとTEMPOで設定したBPMは無視されて、外部のGATE信号に従ってシーケンサは進みます。
Gate-INとは別にGate Mod IN端子に他のGate信号を入れることでステップの進み方を変化させることができます。
Gate Mod IN端子に入力された信号は内部のTEMPOのタイミング、またはGate-INのタイミングに上手いことミックスされます。
下の動画でGate Mod INに入力されたLFOによってスイングっぽい振る舞いをしています。
アナログシーケンサ隼風で演奏動画その2
— レック@lleqpue9 自作モジュラーシンセをつくる人 (@lleqpue9) December 2, 2023
resetボタンを押すことで左上のシーケンスから再度再生できる。
押しっぱなしにすると左上のシーケンスが連続して鳴る。
Gate MOD inに外部からトリガー信号をいれると内部のシーケンサと加算されてトリガーされ複雑なパターンが奏でられる。 pic.twitter.com/jXtEtI5XA1
続いてはCV MOD INに外部からCVを入れた場合のデモ動画です。
CV MOD INにLFOの三角波の信号を入力しています。
各ステップにモジュレーションがかかっているのがお判りいただけるだろうか…
アナログシーケンサ隼風 演奏動画その3
— レック@lleqpue9 自作モジュラーシンセをつくる人 (@lleqpue9) December 2, 2023
CV MOD INに他の信号をいれることで4X4の全ツマミのCVを変化させることができる。
動画では三角に波のLFOを入れた。
左のCV LEVEL ツマミを回すことで全体のCVを変化させることができる。 pic.twitter.com/w3dL4bTs8D
とにかく、通常のシーケンサ機能に加えてGATE MOD IN端子やCV MOD IN端子に外部からGATE/CVを入力することにより変調を行う事が出来るシーケンサとなんです!
あ、ちなみにアナログシーケンサなのでクォンタイズ機能は無いのできっちりとした周波数に対するCV電圧は出力できません…。悪しからず…。
隼風の説明書を作ってみました。
下記の画像が動作の参考になると思います。
そしてGate OUT端子からは他のシーケンサやリズムマシンを制御することも出来ます。
下記の動画はRoland T-8のSYNC IN端子に突っ込んで制御してみました。
Gate Mod INからの変拍子にも上手く対応してT-8は動作しています。
そしてここでMy new gear T-8...
— レック@lleqpue9 自作モジュラーシンセをつくる人 (@lleqpue9) December 2, 2023
アナログシーケンサ隼風からT-8制御してみた。
面白い。楽しい。
しかしこのアナログシーケンサ、光漏れが酷いな😂
これじゃ暗かったらどこが光ってるかわからんw pic.twitter.com/Hz4iChRnUU
製品スペック
入力端子:Gate IN、Gate Mod IN 、CV Mod IN、
出力端子:Gate OUT、CV OUT
ボリューム:4x4 ステップ、BPM TEMPO、CV LEVEL
スイッチ:Slide Sequence、Fall Down Sequence、Forward/Backward、Gate-Inv/Gate-Noninv、START/STOP、RESET
サイズ:22hp
消費電流:+12V : 30mA / -12V : 0mA
以下のフリマサイトで販売中です。